朝7時から、焼きたてです

No.072026 秋 — 栗と無花果のころ

麦と湯気

おはようございます。
今朝の一番窯、
焼き上がりました。

大阪・中崎町の路地の、古い長屋の一階で。
国産小麦と自家製の酵母で焼くパンが、毎朝7時に並びはじめます。二階は八席だけのカフェです。

焼いて四十分。
割ると、まだ湯気が立ちます。

二つに割ったカンパーニュ。断面から湯気が立ちのぼっている

01お店の考え方

急がないことを、
毎日つづける。

麦と湯気は、中崎町の長屋を借りて2019年の春にはじめた、小さなパン屋です。使う小麦は、北海道の「春よ恋」と「キタノカオリ」、それに滋賀・湖東の農家さんから届く石臼挽きの全粒粉。どれも国産で、顔の見える畑のものだけにしています。

酵母は、開店の年に店の裏で起こしたルヴァン種。毎晩、粉と水を足して育てているので、うちのパンは全部この瓶の中の同じ菌たちから生まれています。生地は前の日の夕方に仕込んで、12℃の冷蔵庫で一晩寝かせます。時間をかけるほど、小麦の甘さと香りがきちんと出てくるからです。

派手なパンは、ほとんどありません。毎日食べても飽きない、でも噛むたびに少しずつ味が変わるような。そういうパンを、朝7時に並べられるように焼いています。

麦と湯気 店主森口 あかり

開店の年から
継ぎ足しているルヴァン種

ガラス瓶の中で泡立つ自家製のルヴァン種
打ち粉をした台の上で、丸く生地を成形する手
朝5時15分、成形。
ひとつずつ手で丸めます。
  1. i.

    粉は、国産だけ。

    北海道の強力粉を軸に、香りづけに滋賀の全粒粉を一割。産地を限ると、毎年の麦の出来がそのままパンに出ます。それも含めて、楽しんでもらえたらと思っています。

    今年のキタノカオリは、少し甘め。

  2. ii.

    酵母は、自分たちで育てる。

    ルヴァン種とレーズン種の二つを使い分けています。市販のイーストを使うのは、ブリオッシュとクロワッサンのごく一部だけ。酸味は控えめに、香りは深く。

    夏は朝晩2回、種つぎをします。

  3. iii.

    一晩、寝かせる。

    前日16時に仕込み、低温で18時間。窯に入るのは翌朝です。手間というより、待つ時間が長いだけ。そのあいだに生地が勝手においしくなってくれます。

    つまり、パンの半分は夜につくられています。

切ったカンパーニュの断面。大小の気泡がつやつやと光っている

— カンパーニュの断面

気泡のひとつひとつが、
十八時間の跡です。

寝かせた生地は、窯の中で大きく息をします。
不揃いでつやのある気泡は、ゆっくり発酵したしるし。

02パンの一日と、焼き上がり時間

夕方の仕込みから、
朝7時の一番窯まで。

パンは、焼き上がる時間がそれぞれ違います。お目当てがある日は、この時間を目安にどうぞ。売り切れたら、次の窯までお待ちいただくこともあります。

  1. いまここ

    前日16:00

    仕込み

    粉と水を合わせて休ませ、ルヴァン種と塩を加えてこねます。こね上がったら番重に移して、12℃の冷蔵庫へ。ここから一晩、生地だけの時間です。

  2. いまここ

    4:30

    窯に火を入れる

    店の奥の石窯を250℃まで上げるのに、約一時間。そのあいだに、冷蔵庫から生地を出して室温に戻します。

  3. いまここ

    5:15

    分割と成形

    量りながら切り分けて、ひとつずつ手で丸めます。カンパーニュは籐の発酵かごへ。ここで張りを作れるかどうかで、焼き上がりの膨らみが決まります。

  4. いまここ

    7:00

    開店。一番窯が並びます

    のれんを掛けるころ、最初のパンがちょうど冷めて切れるようになります。朝いちばんは、食事パンが中心です。

    • 焼き上がり
    • カンパーニュ
    • バゲット
    • 湯種の食パン
    • 粒あんぱん
  5. いまここ

    8:30

    バターの香りの時間

    前日に折り込んでおいたクロワッサン生地を、朝に巻いて焼きます。店先までバターの匂いが届くのは、だいたいこのあたり。

    • 焼き上がり
    • 発酵バターのクロワッサン
    • パン・オ・ショコラ
    • シナモンロール
  6. いまここ

    10:30

    季節のパン

    栗や無花果、さつまいもなど、その時期だけの素材を使うパンは、ていねいに火を入れたいので窯が落ち着いてから焼きます。数が少なめなので、お早めに。

    • 焼き上がり
    • 渋皮栗のカンパーニュ
    • 無花果と胡桃のライ麦パン
    • 安納芋と黒ごまのブリオッシュ
  7. いまここ

    12:00

    お昼のパン

    焼きたてのフォカッチャと、朝のバゲットで作るサンドイッチ。二階のカフェでも、同じものを召し上がれます。

    • 並びます
    • ローズマリーのフォカッチャ
    • ハムとバターのバゲットサンド
    • 季節野菜のサンド
  8. いまここ

    14:00

    食パン、二回目

    朝に売り切れることが多い食パンを、もう一度焼きます。夕方のお買いものついでに、明日の朝のぶんをどうぞ。

    • 焼き上がり
    • 湯種の食パン
    • 全粒粉の山食
  9. いまここ

    17:00

    閉店、そして明日の仕込みへ

    売り切れ次第、早めに閉めることもあります。その日に残ったパンは、近くのこども食堂へ。片付けが済んだら、また明日の生地をこねはじめます。

03定番と、季節のパン

いまは、栗と無花果の季節です。

季節のパンは、ひと月半ほどで入れ替わります。いつもの棚には、開店のころから変わらない定番を。価格はすべて税込(お持ち帰り)です。

秋のパン 10月1日〜11月30日

今年も
始めました
渋皮栗がごろごろ入った丸いカンパーニュと、切り分けた一切れ

渋皮栗のカンパーニュ

丹波の渋皮煮を、ひと玉に十二粒。生地には少しだけライ麦を混ぜて、栗の甘さに負けない香ばしさに。薄く切って、軽くトーストするのがおすすめです。

680 ホール350 ハーフ

秋のパンは、10時半の窯から。
数が少ないので、お早めにどうぞ。

干し無花果と胡桃がたっぷり入ったライ麦パンの断面

無花果と胡桃の
ライ麦パン

赤ワインで戻した無花果。チーズとどうぞ。

560

角切りの安納芋と黒ごまをのせた丸いブリオッシュ

安納芋と黒ごまの
ブリオッシュ

焼き芋にしてからのせています。

320

冬のパン(シュトーレン、柚子とはちみつのパン)は、12月はじめから。シュトーレンのご予約は11月10日に受付を始めます。

いつもの棚

開店の日から、毎朝焼いている四つ。

いちばん
人気
十字のクープが入った丸いカンパーニュ

カンパーニュ

店の名刺がわり。皮はしっかり、中はもっちり。四日目までおいしく食べられます。

620320 ハーフ

山型に焼き上がった食パンと、厚切りにした二枚

湯種の食パン

熱湯でこねた湯種で、しっとり、ほんのり甘く。厚切りでトーストを。

450 1斤

層がはっきり見えるクロワッサン。一つは割って中の気泡を見せている

発酵バターのクロワッサン

北海道の発酵バターを27層に。8時半からの焼き上がりです。

300

黒ごまをのせたあんぱん。半分に切って粒あんを見せている

粒あんぱん

十勝の小豆を店で炊いています。甘さは控えめ、あんはたっぷり。

240

そのほかのパン

日によって並ばないものもあります。食パンとカンパーニュは、前日17時までのお電話で取り置きできます。

※ 写真のないパンも、どれも同じ生地の仲間です。 お品書きをぜんぶ見る

食事のパン

  • バゲット360
  • 全粒粉の山食(1斤)480
  • 胡桃とレーズンのパン420
  • ローズマリーのフォカッチャ280
  • ライ麦70%のパン540

おやつのパン

  • パン・オ・ショコラ340
  • シナモンロール320
  • はちみつバターのブリオッシュ280
  • ほうじ茶とホワイトチョコのパン300
  • カヌレ(土・日のみ)260

04二階のカフェ

急な階段をのぼると、
八席だけの朝ごはん。

木のカウンターにハンドドリップのケトルと、バターののった厚切りトースト。古い格子窓から朝日が差し込む
靴はそのままで大丈夫です。
階段だけ、お気をつけて。

長屋の二階を、ほとんど手を入れずに使っています。床は昔の松の板、窓は波打つ古いガラス。一階で選んだパンを持って上がれば、その場で温め直してお出しします。

陶器のカップに入ったコーヒーと、食べかけのクロワッサン
席数
8 席
カフェの時間
7:30–16:30
L.O. 16:00
コーヒー豆
天満の
焙煎所から

朝ごはん

7:30 – 10:00

一日じゅう

10:00 – 16:00

飲みもの

価格は税込(店内)。混みあう時間は、おひとり90分までのご利用をお願いしています。席のご予約は承っていません。

05アクセス

中崎町駅から、
路地を歩いて四分。

麦と湯気までの略地図 地下鉄谷町線・中崎町駅の2番出口を出て、都島通りを東へ少し歩き、角のコインランドリーを右(南)に入ります。長屋の並ぶ路地を進み、一本目を左に曲がった先が麦と湯気です。南側にJR環状線の高架、西に梅田・茶屋町、東に天神橋筋商店街があります。 2 中崎町駅 地下鉄谷町線 2番出口から コインランドリーの角を右へ ↓ 麦と湯気 長屋の一階 よくいる猫 古い長屋の路地 都島通り 天神橋筋商店街 JR環状線(高架) ← 梅田・茶屋町 徒歩9分 天満駅 徒歩8分 → N
※ 略図です。縮尺は正確ではありません。
住所
大阪市北区中崎2丁目 ○-○長屋の一階(カフェは二階)
営業時間
7:00–17:00カフェ 7:30–16:30(L.O. 16:00)/売り切れ次第閉店
定休日
月曜・火曜祝日の場合も休みます。臨時休業はお知らせ欄で
電話
06-0000-7070取り置きは前日17時まで
お支払い
現金、各種カード、交通系IC、QRコード決済

自転車は店の前に2台ぶん。駐車場はないので、近くのコインパーキングをご利用ください。ベビーカーのまま一階に入れますが、カフェへは階段のみです。

朝の路地に建つ二階建ての古い木造長屋。格子戸が少し開き、生成りののれんが下がっている

07お知らせ

店からの、
おたより。

季節のパン渋皮栗のカンパーニュ、今年もはじめました

今年の丹波の栗は粒が大きく、渋皮煮にしたらつやつやに仕上がりました。ひと玉に十二粒入れて、10時30分の窯で焼いています。1日20個ほどなので、ハーフのお取り置きもどうぞ。11月末までの予定です。

お休み11月の定休日と、18日の臨時休業について

11月も、毎週月曜・火曜がお休みです。加えて、11月18日(水)は滋賀の小麦農家さんのところへ秋まきの手伝いに行くため、臨時休業とさせていただきます。19日(木)は通常どおり7時から開けます。

カフェ朝ごはんの時間を、10時までに延ばしました

「出勤前に寄りたいけれど間に合わない」という声をいただいて、二階の朝ごはんメニューを10時まで出すことにしました。かぼちゃのポタージュも、今月から始まっています。

お店食パンとカンパーニュの、取り置きについて

前日の17時までにお電話をいただければ、食パンとカンパーニュをお取り置きします。お受け取りは当日の15時まで。季節のパンは数が少ないため、ハーフのみ承ります。

仕込み中は電話に出られないことがあります。少し時間をおいて、もう一度おかけください。

お店紙袋を、再生紙のものに変えました

少しざらっとした手ざわりの、生成りの紙袋になりました。袋は1枚10円です。マイバッグでのお持ち帰りも、もちろん歓迎です。

@mugitoyuge_nakazaki